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地下のその後

2017年12月26日

ちょっとしたきっけから、伊那から諏訪にかけてのモグラ類の分布が気になっている。コウベモグラが諏訪地方まで進出して来ていることは、阿部さんのいくつかの論文から知っていた。自分がそこに住むことになり、調べてみようと思うようになった。生き物を語るときは、実地の具体的な資料に基づくことが必須だ。

モグラ塚の大きさから、そこにいるモグラ類がアズマモグラなのかコウベモグラなのかの判定は困難だ。生きている個体はおろか、死体にもそうそう出くわせない。トンネルの大きさから、持ち主を推定するのが現実的だろう。でも、猛禽類の食べ跡からモグラ類の頭骨を収集して調べる方法もある。下見として、駒ヶ根市の山手にある農耕地に出掛けた。

アカマツの林床にソヨゴが生えている。そこにゴヨウマツの稚樹や低木が点在していた。散布者はヤマガラだろうか。水田からヤマシギが飛ぶ。モグラ塚はすぐに見つかった。この近くでトンネルを探して、横径を計ればいい。これから春にかけて、各地でトンネルの計測をしようと思う。