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3本の支流を

2019年9月22日

昨年、K川上流のほとんどを釣り終え、後半は山梨県北部の渓に入るようになった。それのやり残しに手をつける。今回は釣りたいでも、食べたいでもなくイワナの模様を見たい。1日で3箇所を回る予定なので、まずは釣り上げることに専念する。

林道沿いを流し、入渓できそうな場所を探す。なかなか良い場所がなく、渓からはどんどん離れて行く。降りられそうな場所が見つかったが、標高差約80mで傾斜は45度以上ある。軽い気持ちで出掛けたのに、いきなり山岳渓流のようになった。ザックもザイルもなくて心細いが、覚悟をして降りるしかない。カモシカの好きそうな岩場を下る。ヤブがなく、空身なので楽に行ける。

植生は亜高山帯の下部でゴヨウマツやコメツガが生えていた。水温は15度、標高1290m。釣り師はあまり入っていなさそうだけど、魚影がない。こんなに源流なのに水量が多い。若干、増水している感じ。風で木の葉がどんどん落ちてくる時季。普段は釣行中に毛鉤を変えることはないのだけど、思うところがあり重めの毛鉤に交換する。しばらく釣り上がると、良場で渓魚がかかった。色が白っぽい。釣れたのはアマゴだった。やや気落ちしつつ進むと、最初の大場で9寸近いイワナに走られる。その先の流れで6寸の、つぎに8寸のイワナが上がった。大場が続き、テンカラでは攻めあぐねる。マンサク属の実がなっていた。採集しなかったことを後で悔やむ。時折日が射すものの、天気は下り坂。きょうは降られたくない。2時間で約500m遡行し、車に戻る。

2箇所目の渓へ。標高は1120m。林道の直下なので場荒れが予想される。ゴミが多くて堰堤もあるが、入らねばならない。130mほど釣り上がるが、人の息のかかった場所がイヤになり納竿。耐えられない。3箇所目に移動。標高1600mから入渓。良い渓相だけど、水際に足跡がある。程なくしてあたりがあった。125mほど進むとイワナが1尾上がる。カラマツの葉落ち始めていた。

目的の渓まで、山道を7時間歩くのは何とも思わない。でも、ロードワークはたとえ1kmだってやりたくない。