Skip to content

谷の風に

2023年9月16-17日

ザックは13kg。1泊2日の釣行は、11kg以下にしたいのに。目的地までの25kmを自転車で行くつもりが、駐車場に止まる車の多さにイヤになった。4年前の8月もそうだった。釣り券を購入後なので、ほかの水系という選択肢はない。2019年の1月にSさんから聞いたFに向かうことに。古い林道で川に降りる。右岸に渡り、林道まで上がる。新しいクマのフンがあった。アケボノソウの花が咲いている。

堰堤を巻くのに苦労した。3つ目の堰堤の先の河原をテン場にする。ここまでで出発から3時間30分。カツラの甘い香り、トチノキとダンコウバイの実がなっている。この時期にしては気温は高め。河原を整地し、焚き火の準備。カエデ類の枝で串を作る。テントを張り終えのは13時。

14時前から釣り上がる。水温は15度で渇水気味。本流とは違う美しいイワナが毛鉤を追う。200m弱で10尾ほど釣れ、最大で8寸止まり。細流なので、オスっぽい個体を1尾だけ締める。

17日の朝5:30の気温は14度。帰路は広い川で竿を振る。それなりの場所では良型のイワナが上がる。けっこう瀬についていた。昨日のイワナの胃内容物を思い出す。アカスジキンカメムシの幼虫と4mmほどの黒い甲虫、それに淡黄色のガ類の幼虫がたくさん。ガ類の幼虫はともかく、アカスジキンカメムシと黒い甲虫は、水中を流れているときに食物として認識されているのだろうか。このような虫を毛鉤で表現するには、どうしたら良いか。何の羽を使うか。虫に似せるのではなく、虫っぽさに寄せる。

ここ10年ほどは、とくに深い理由もなく、同じ場所に2度は釣りに入らないと決めて実行していたけれど、目的ができたため、今年は過去に釣り歩いた2箇所に行った。渓の惨状を見たり、“渓流釣りと渓魚”のことを考えるきかっけになったりと、収穫もあった。モニタリングのために、定期的に行く価値はそれなりにある。