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どこでも、ここでも

2015年6月14日

小諸市が主催する「浅間山自然観察会」に参加した。くもり時々晴れ。コースは車坂峠からトーミの頭を経て草すべりを下り、火山館を経由して天狗温泉に行くというもの。目的のひとつは、ユキワリソウを見ること。専門家の解説も聞けるというので、たまにはこうしたイベントに参加者として出掛けるのも勉強になる。

学生のころに通っていた地域なので、懐かしい花が多い。ハクサンイチゲやイワカガミ、ミツバオウレンなどを見ながら歩く。ツガザクラとツバメオモトの花を初めて見る。コマクサも咲いていた。

天然のカラマツ林でクロジがさえずる。ほかには、ビンズイ、ルリビタキ、メボソムシクイ、アマツバメ、キジバトなどの亜高山帯から高山帯に生息するお馴染みの鳥がいた。

草すべりでユキワリソウを観察。異型花柱性やポリネーター、種子生産などの話を聞いた。ムシトリスミレも咲いていて、葉には虫がついていた。急峻なガケを移動するカモシカ。アズマシャクナゲの花を見るのはいつ以来だろう。

この辺りに生えているゴヨウマツ類はキタゴヨウとのこと。ガンコウランの群落にキタゴヨウの束生稚樹があった。ホシガラスが貯食し、食べ残した(食べ忘れた)ものが発芽したのだろう。浅間山は富士山のように植物の一次遷移が見られる。浅間山の環境は、富士山の調査地とよく似ているけれど、見られる植物の種類が少し違う。双方の違いを確認しながら、それぞれの特徴を考える。初めて歩く山道で、ここをフィールドに調査をするかもしれないことを想定しながら下山した。

 

ツバメオモトの花