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不感地帯

2018年6月10日

地元の渓以外で、毎年必ず釣りに行くのは南信のここだけ。夜明け前に家を出て、長いアプローチが始まる。林道の入り口でアカショウビンが鳴いていた。アカハラとオオアカゲラの巣立ちビナを見る。ヤマオダマキ、サルナシ、ヤマボウシ、アワブキの花が咲いていた。先客はいなさそうだ。落石に注意しながら進む。

7:30より釣り上がる。水温は11度。おそらくは昨日、釣り師が入ったのだろう。足跡が残っている。しばらく竿を振るが、魚影がない。この渓は人が入っていても釣れるのにあたりがない。最近崩れた岩の下で、良型がかかるもバラしてしまう。心の余裕がなくなり、新作の毛鉤を試す気にもなれない。水辺にツキノワグマのフンがあった。

本流から分かれた流れで1尾目のイワナを上げる。その先の淵では6尾以上の尺上が泳いでいたが、なかなか浮いてこないし、毛鉤に見向きもしない。食い気のない個体は相手にせず、チャラ瀬も足早に通過する。魚影が少し出てきたあたりから釣れ始めた。が、雨が降ってきたので納竿。斜面上をカモシカ、ニホンジカが走るので小石が落ちてくる。

イワナは釣れたものの、毛鉤の選定、打ち込みに課題の残る釣行だった。というか、その渓相に合わせないといけないのだ。釣れること・釣れないことで見えてくるもの。