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尾根の重なり

2020年8月9日

山梨県西部の、在来イワナが残っているという渓に入る。林道のゲート前に車が1台止まっていた。荒れた林道を歩いて進む。オニグルミの黄葉が目につく。水量が多く、河床の色も白くて良い感じ。渓相も素晴らしい。最後の堰堤を過ぎると二股になった。どちらを遡行するか悩む。先行者の動きも気になる。右俣を選んだ。ポイントを丁寧に探りながら上がる。水温は16.7度。分岐から400mほどで、魚止的な小さな滝があった。ここまで魚影もあたりもない。カメラを水中に入れて撮影するが、魚は写らない。おそらく、魚のいない渓なのだろう。南にあるJ川を思い出した。

斜面をトラバースして、左俣を目指す。地盤が脆く、斜面がきつい。所々ロープを使用。クマタカの風切羽が落ちていた。イワタバコとタカネビランジが咲いている。ウワバミソウが多い。左俣は分岐の先で小さな滝になっていた。ここから上は渓魚はいなさそうなので引き返す。

オオルリのメスが激しく鳴く。巣立ちビナが近くにいるのかもしれない。崖にはオオルリの巣があり、巣内にはまだ乾いていないヒナのフンがあった。リスがゴヨウマツの球果を囓った跡。イヌザンショウとフシグロセンノウの花を見る。