Skip to content

明るさと暗さ

2020年9月21日

黒川。長野県内だけでも、黒川という名称の川はいくつもある。きょうの黒川源流へのアプローチは数年前から考えていたのだけど、尾根を越えるよりも川沿いに上がったほうが賢明だ。地形図をいくら見ても、航空写真を何回見ても、現地に行かないとイワナがいるかどうかはわからない。

午前6:30の気温は13度。この時期なら蚊取り線香はもういらないだろう。ゲート前に車を止めて歩き始めた。標高差100m下の渓からは流水の音が聞こえる。人を寄せつけないこの傾斜、期待できる。林道歩きなら、何キロあろうが問題ではない。40分で右岸側の最初の支流にぶつかった。ジュウイチが目の前を飛ぶ。カツラの甘い香りがすると、今シーズンの渓流釣りも終盤。

1時間20分で目的地に着く。標高は990m。水温13度でとても冷たい。すぐに先行者を見つけてしまった。こんなところに来て、他人の足跡をトレースするのは惨めすぎる。竿抜けポイントを探ってみるものの、魚影さえ見ない。これでは生ぬるいのだ。あの斜面を降りる決心をする。

来た道を引き返して、ウェーダーたちが嫌いそうな急傾斜を降りて流れに着く。広葉樹が多く、シカの入っていない林床。とても豊かな森だ。良場が続くが、あたりはない。やっと、流れから1尾抜いた。とても厳しい。こんなに見事な渓相なのに、魚がいない。サルナシかマタタビが大きく揺れていた。緊張が走るがサルだった。釣り人の多い渓は、それだけ入りやすいということ。ここではダメだ。もっと、シビアな渓に行かないといけない。