2021年7月11日
友人と、大月市の山に登る。標高差は570m。距離が短いので勾配が急だ。標高が低いため暑い。湿度も高く、体力を消耗する。山頂の標高は1000mを越えていたが、我が家よりも低かった。下山途中、イワツバメの声が聞こえた。山の中腹にイワツバメがいるのは、近くに営巣地があるからだろう。彼らは、営巣地からけっこう離れた場所まで採食に出掛ける。駐車場が近づくと、スリットのあるトンネルのなかでイワツバメが営巣していた。ここの個体が中腹まで来ていたのだとしたら、直線距離で900mぐらい移動していたことになる。このような例はたびたび目にしていたので驚かないけれど、スズメ目の小鳥で繁殖期に1km近くも移動するのは少ないだろう。
午後は革靴からいつもの長靴に履き替え、別の山に入る。目的地までの標高差は380mほどだけど、午前中よりも距離が短く、さらに登りがきつい。ハシドイとバイカウツギの花が咲いている。ソウシチョウのさえずり。登山道でキシャヤスデのようなヤスデ類を見かけた。
1時間待つが、ハリオアマツバメはあらわれなかった。谷底からルリビタキとメボソムシクイ、ウソの声が聞こえる。メボソムシクイは例の3音節ではなかった。ハシブトガラスがイヌワシを追い掛けて行く。帰ろうと尾根上まで来たとき、急に風切り音が聞こえた。ダケカンバの樹冠をかすめるようにハリオアマツバメが飛んだ。確認できて良かった。じつは3年前の7月、ここでハリオアマツバメを見てからずっと気になっていた。たぶん近くで営巣しているはずだ。来年は入山許可を申請しよう。
ビンズイのさえずりが良く聞こえる。亜高山帯の尾根上でナミテントウを見た。林内に生えている照葉樹は、やはりヤマグルマだった。クロヒカゲの模様が美しい。