2022年2月25日
庭でオツネントンボが飛んでいた。シジュウカラのさえずりを聞く。数日前から、スギ花粉が飛んでいる感じがする。根雪が少しずつ溶け始めた。
今年の夏鳥が来る前に昨年のまとめ。2021年は、イワツバメとオオヨシキリの渡来が遅かった。いつも見ているイワツバメのコロニーでは、2021年は2020年よりも13日遅かった。オオヨシキリは家の前で14日遅かった。オオヨシキリの場合は生息地の質にもよるかもしれないけれど、町内のほかの2箇所でも10日ほど遅いと思われた。それと、2021年は近くの林にサンコウチョウが来なかった。ほかの場所にはいたので、“こういう鳥”なのかもしれない。毎年見ているコブシの木が満開になったのは、2021年は2020年よりも12日ほど早かった。植物と鳥類を単純には比較できないし、そもそも夏鳥は越冬地や渡りの中継地の気温の影響を大きく受けるだろう。そういう意味では、ソメイヨシノやヤマコウバシなどは良い指標となる。
オオヨシキリは、町内ではいろんな場所で見られる。本種に関する興味のひとつとして、なわばりをどこまで小さくできるか、というものがある。家の前のオオヨシキリのなわばりは、約0.3ha(3000平米)ほどだった。30m×100mぐらいの範囲でとても狭い。しかし、6月に入るといなくなった。捕食されたのか、移動したのか。2週間後、南西に50mの場所でさえずりが確認された。戻ってきたのか、別の個体が入って来たのか。その後、また2週間ほどでいなくなってしまった。2020年は土手の草刈りがなかったが、2021年はススキや低木が刈られたので、生息不適地になったのだろう。生息地の環境はつねに揺れ動いている、それも人間活動が起因で。その人間活動も、いろんな要因を受ける。タイミング、程度、頻度。オオヨシキリのように順応できるものは良いけれど、ホオアカなどは難しいのかもしれない。
家の前から南東に1.6kmほどの場所にあるため池では、オオヨシキリが繁殖している。オオヨシキリはため池のまわりのアシや木を利用しており、なわばりは約0.075ha(750平米)。150m×5mにオスが2羽いて、かなり狭い。約0.3haの場所では巣はなかった。これは面積よりも、生息地の質や周辺環境などによるのだろう。
ところで夕方、イワツバメの初認調査のために「富士見」に行く。すでに1羽が飛んでいて、17:34に古巣に入った。嬉しいけど、早すぎる。