2022年7月9日
地形図で見つけた気になる地名に行く試み。下伊那の“燕岩”を目指す。昔はアマツバメかイワツバメが営巣していたのだろう。いまはどちらもいないことを確認するのが目的。それと、どんな場所かも見ておきたい。渓魚もいるだろうから釣り竿も持って行く。
目的地までは登山道があるらしい。川通しで歩けそうな渓相だけど、川から離れて登山道を行く。早くも最初のつづら折りで踏み跡が消えた。仕方なく直登で高度を稼ぐ。崖をよけるが崩れやすい地質で時間がかかる。植生を頼りに上がるが、その後のトラバースもやはり登山道はない。林内をトラツグミが飛ぶ。アオバトかミゾゴイの巣でもあれば良いのだけど。土砂崩れの跡がいくつかあり、ロープを出す。時間と体力を消耗。簡単には巻けないガレた沢があり、本流に降りることにした。この下りは容易いが、上がるには何倍もの時間がかかるだろう。もし、本流に巻けない滝があればあきらめて引き返そう。
本流ではおもに左岸沿いを進む。水は薄濁りで、降雨によるものだろう。平水よりも15cmぐらい増水している。水温は16度。増水していなかったら、長靴で楽に遡行できる。魚影は見えないが、しばらく行くとやっとイワナがいた。竿を出すがイージーミスで取りこぼしてしまう。岩陰に定位する個体を狙って抜く。色の淡い8寸のイワナだった。その後は良場でも魚影はなかった。
上空が開け、“燕岩”が近づいてくる。もちろん、イワツバメは飛んでいない。右岸左岸とも崖で、明るいゴルジュのような場所。巣の痕跡はないかと注視するが見つからない。アマツバメの環境っぽくないから、以前はイワツバメがいたのだろう。コオニユリとオオマルバノホロシ、バイカウツギの花が咲いている。帰路、6年前にマツグミの花を見た場所に寄るが、まだ咲いていなかった。