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晩秋の情景

2013年10月28日

富士山に調査に出掛ける。晴れ、調査地の朝の気温はマイナス1度、ほぼ無風。初冠雪は溶けてしまったようだ。霜柱をしげしげと見る。今シーズン初だから。スコリアの土壌や地衣類が凍っている。

カラマツの紅葉は色が少し悪い。ナナカマドやダケカンバ、ミヤマハンノキは落葉を始めた。八ヶ岳と南アルプスがよく見え、双眼鏡を使うと北アルプスの一部も確認できた。

ヒガラがさえずる。ツグミ、アトリ、マヒワの声。林内で一人作業をしていたら、頭上からイスカの声がした。しみじみと嬉しい。誰もいない場所で鳥の声や羽音を楽しめるから。アトリとマヒワの群れは一日中飛び回っていた。

イカル、カワラヒワ、メジロなどが亜高山帯の上部を通過して行く。アマツバメも飛んでいた。ヒバリの地鳴きが聞こえたので、渡っているのだね。

キバシリの地鳴きのふる林内を足早に移動し、リスの食事の跡を探す。山地帯のカエデ類やミズナラの紅葉は見頃のようだけど、きょうはゆっくり見ている時間はなかった。