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小さな船の乗組員

2014年2月1日

東京都福生市、晴れ。ウメの花が咲いている。クチナシの実をつついた跡があった。ヒヨドリだろう。もうすぐ、ジンチョウゲが咲きそうだ。赤い実に誘われ、常緑の葉に引きつけられ、庭木を見ながらの路地散歩が楽しい。樹上にスズメの群れ。ヒヨドリの声、飛び出して来たジョウビタキ。葉を落とした木に鳥の古巣を見つける。ロウバイとヤブツバキの花はささやかな喜び。シラカシの茂みからエナガの声。そろそろ巣材を運ぶ時期だろうか。

水路の脇にはコケ類とシダ類。こうした水辺があるだけで、街中で見られる生きものは多くなる。イヌツゲに群がるムクドリ。実を食べているようだ。コノテガシワの球果と種子を観察する。

小さな船の乗組員でいたい。大きな船に乗っていると、どこに向かっているのかさえわからなくなる。希薄な覚悟、露呈する甘え、油断。見通しが立たないことによる、迷い、恐れ。大事な分岐点での判断を、他人にゆだねてはいけない。

コノテガシワの球果と種子