2016年8月18日
昨年、あそこに沢があると聞き、行ってみたいと思っていた。梓川の支流のYに合流する沢だ。その合流地点に行っても、道路からは水の流れは見えず、何度もそこを通っているのに沢を認識できない。夏も冬も。植生が目隠しになっていることもあるけど、何より地形のせいだ。地形図で確認すると、たしかに水の流れはある。ならば、遡行してみるしかない。
Yとの合流地点から沢を登る。すでにV字谷で落石が多い。いきなり小さな滝があり、倒木を利用して越える。毛鉤を流すもアタリはなく、魚影も見えない。しばらく釣り上がると13mほどの滝があらわれた。ここで引き返そうかと思ったけれど滝の上が見たいのと、左岸から巻けそうなので草つきの崖を登る。登攀中、スズメバチ類の壊された巣があり、近くにツキノワグマのフンがあった。
滝の上では流れが少し穏やかになる。きれいな天然系のイワナがかかる。その後、何でもない流れから9寸越えのイワナを抜く。そして、かかった瞬間に尺上だと思ったイワナは尺1寸だった。続いて、尺越えがまた毛鉤に飛びつく。今回はすべてリリース。軽い泳ぎが2箇所、終点の滝を見てから帰る。最後は沢から、植生のしっかりした急な坂を一気に上がり登山道に出て下山した。
淵尻にチョウセンゴヨウの球果が漂着していた。いくつかの種子にはつついた痕がある。別の場所ではゴヨウマツの球果をバラしたものも。ホシガラスの仕業だろう。