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水抜き穴の巣

2017年7月8日

昨年、Yさんにイワツバメの変わった巣の情報をいただいた。洞門の壁の水抜き穴を利用したものだという。今年も繁殖していると教えていただいたので、見に行ってきた。

南信の標高約1600m。ホシガラスの声が聞こえる。3拍子のメボソムシクイのさえずり。林道を下りながら、目的地を目指す。オオバアサガラや白いヤマアジサイの花が目立つ。イワシモツケとセンジュガンピの花が嬉しい。バイカウツギがまだ咲いている。シナノナデシコの花を初めて見た。オオミドリシジミと思われるチョウが飛ぶ。

エゾムシクイのさえずりを聞き、幼綿羽の残る巣立ちビナを観察する。洞門が近づくとイワツバメが飛び交い、モルタル吹きつけの崖や落葉広葉樹に止まったりしていた。洞門の壁にある水抜き穴の直径は8.5cmで、イワツバメはそこに泥をつけて巣にしている。ヒナは確認できなかったけれど、2回目の繁殖に入っていると思われる数羽が抱卵をしているようだった。出入り口につけている泥の量は、巣によって違っていた。こういう営巣例は、イワツバメの巣箱を作るときに大いに参考になる。Yさんに感謝したい。