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山岳渓流

2017年7月28日

T川の源流部に合流するK川。昨年の秋に歩いて、いつか釣りに来たいと思った渓。標高約1700m。亜高山帯であるこの付近はコメツガやクロベなどが生育しており、チョウセンゴヨウが点在する。メボソムシクイやルリビタキのさえずりを聞きながら遡行する。堰堤は少なく、悪場もない。

この時期でも水温は思った以上に冷たく、足先から体温が逃げていくので、長時間水中にいるのは禁物。入渓しやすい場所が続くため、釣り師はけっこう入っているのだろう。毛鉤への反応はよくない。渓を上がるにつれ、景観は徐々に山岳渓流のそれになっていく。ハクサンシャクナゲの花が散っている。岩場ではホツツジの花が咲いていた。

ぽつぽつとイワナがかかり、撮影をしてはリリースする。大きな石がゴロゴロと転がるところを冷水が流れる渓相だが、河床の藻類が多いことが気になる。昼食を取らず、ほぼ10時間テンカラ竿を振ったのは初めてのこと。帰って地図で確認すると、この日に釣り登ったのはわずか2km弱だったことに驚いた。つぎは、K川の源頭を詰めてみたい。