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丘陵あるき

2012年8月8日

草花丘陵を歩く。くもり。立秋を過ぎたからか、風が少し涼しい。夏が好きなわけではないけど、むしろ秋冬のほうが良いのだけれど、ちょっと寂しいな。

夏休みの自然体験教室。公民館を出て目的地を目指しているとき、ハイイロチョッキリが切り落としたクヌギの実つきの枝を見つけた。その先でクサギの花。多摩川沿いを上流に進む。河原からイカルチドリとセッカの声がする。

ある場所で、ウマノスズクサの花を発見した。実物を見るのは初めて。数年前に図鑑で確認したきりなのだけど、見たときにビビッときた。年に数回、こんな瞬間がある。知識として知っていたことを、現場で自分の目で確認する作業の楽しさ、大切さ。その生きものが持つ空気感に触れないと、識ったことにはならない。たとえば、探鳥会などで誰かが○○だと言った鳥の名前を、つぎにひとりで観察したときにそれとわからないと意味がないのと同じこと。楽しみとして見ているのなら別だけど。

多摩川を渡って山を登り始める。ヤブミョウガが咲き乱れている。キツリフネの花もあった。ミゾゴイが営巣しそうな環境。山頂に着くと、あとは尾根歩き。南南東方向へ。アブラゼミとミンミンゼミの蝉時雨。標高200m前後なのでカナブンばかりでアオカナブンはいない。

樹液に集まるカナブンとカブトムシ。それと、チョウ。夏の雑木林にはあまり出掛けないので、テレビや本で見慣れた光景かもしれない。バッタ類のいる草地や素足で入れる川。街から見える緑地にそれがあるのは、地域の子どもたちにとってはショッピングモールが近くにあることと同じくらい価値のあることだろう。

 

ヤブミョウガの花