2012年8月4日
午前2時、富士山の静岡県側、水ヶ塚に到着。気温は17度。車内で仮眠。4:20に薄明るくなる。車外へ。強風にしばらく当たっていると体がかなり冷えた。アカハラとホトトギスがよく鳴いている。が、そのうちソウシチョウの声が多くなった。ソウシチョウの生息密度はかなり高い。サウンドスケープとしての外来種の影響を考える。
宝永火口を右手に見ながら富士山スカイラインを下る。途中、道路にシカが死んでいた。ロードキルだろう。西臼塚の駐車場から富士山を見る。
きょうは富士山麓で鳥類標識調査。今年2回目。ここで調査をするようになって9年目になる。前回(7月27日)よりもヒグラシの声が少ない。クマゼミの声を数回聞いた。ここは標高900mだよ。ウバユリの花が満開。
捕獲される鳥類には換羽中の個体が少しいた。この時期にしては幼鳥が少ないな。メジロとヒヨドリはラインセンサスでは記録できないだろうと思われる数が確認される。
繁殖を手伝わないウグイスのオスに抱卵斑があった。以前(何百年とか何千年前?)は抱卵や抱雛をしていたのかな。托卵性のホトトギス(メス)にも抱卵斑のようなものが出る。でも、雌雄で抱卵すると言われているイワツバメのオスにはほとんど出ない。
標識調査から得られるデータには、興味深く貴重なものが多い。たとえば鳥類の全長や体重。多くの図鑑が戦前の文献を引用している。標識調査は全国的におこなわれているので、日本産鳥類の基礎的なデータを集めることは可能だろう。亜種別、地域別に。多様な研究に活用されるこうした記録を蓄積する必要がある。
エゾムシクイはまだ来ていないようだ。クロツグミは育雛中みたい。枯れ沢の水たまりのオタマジャクシは、ヤマアカガエル?
自分の目で直接見ないとわからないが、見たものの解釈がいつも正しいとは限らない。何回も、何年も、いろんな場面でさまざまな状態のものを見て判断しよう。
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水ヶ塚の朝日