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ハイマツが豊作

2017年10月1日

10月の乗鞍岳のホシガラス調査。朝、高山帯は7cmほどの霜柱があり、沢の水が薄く凍っていた。クロマメノキやダケカンバ、ウラジロナナカマドなどが紅葉している。メボソムシクイがさえずっている。ウグイスもまだ山を下りていない。

ハイマツの球果が豊作ということもあり、昨年と違うホシガラスの貯食行動が見られる。球果の少なかった昨年は、9月末には貯食行動はだいたい終わっていた。しかし今年は、高山帯の稜線近くにはまだ茶色の球果が多く残っており、それらを求めて多数のホシガラスが飛来している。また、地上で球果をつついた場所にはこぼれた種子があり、それを回収している個体もいた。これらは昨年は見られなかった行動だ。いったん、高山帯に貯食した種子を掘り出している場面も見た。おそらく、亜高山帯に運ぶのだろう。調査を続けていると、「貯食行動」のさまざまな形態や役割が垣間見える。これをその個体の年齢や繁殖成績などと関連させながら調べられると面白いのだけど。