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滑らかな白い稜線

2018年2月16日

自説の確認のため、冬の乗鞍岳へ。風はやや強いけれど、晴れて条件は良い。リフトの終点から、スノーシューで歩く。先行者のトレースのおかげで楽に登れる。ゴジュウカラのさえずりが聞こえる。ノウサギとリスの足跡は、森林限界まで見られた。

位ヶ原山荘への分岐には、1時間30分ほどで着いた。ここから上が高山帯だ。気温はマイナス7度。ハイマツは雪に覆われており、ダケカンバとオオシラビソが点在するぐらいで樹林はない。この高山帯下部でホシガラスが出現。

出発から2時間20分で肩ノ小屋口に着いた。夏の風景とは大きく異なる、冬の山の美しいこと。この積雪によってハイマツが守られ、その種子を食物とするホシガラスがいて、ハイマツ帯に営巣するライチョウやカヤクグリがいる。高山帯の景観を維持する仕組みを知るには、冬こそよく見ておかなくてはいけない。