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草地や林内を吹く

2019年8月25日

ホシガラスの貯食行動の調査の一環で、チョウセンゴヨウの球果を採集するため、八ヶ岳の南西斜面へ。林野庁から入林と球果の採集許可を取得した。ワレモコウ、ノハラアザミ、ウド、クマヤナギの花が咲いている。ヤマウコギの実が熟していたので食べると、とても不味かった。カラ類の混群が目立つ。アカハラが虫をくわえて飛んでいたけれど、まだヒナを育てているのだろうか。

標高1560mあたりからチョウセンゴヨウが出現し、1660m地点では古い球果が落ちていた。このあたりから、球果をつけるようになるのか、単に樹齢の問題か。1725mにある、7月末に球果をつけていた木に行くと、すでになくなっていた。近くに新しい食べ跡がある。もう、種子を利用できるようだ。標高を上げた2000mの場所でも球果は取られた後だった。

マルバダケブキの花が咲いている草地に入ると、50頭は下らないベニヒカゲが飛んでいた。クジャクチョウも数頭いる。ニホンジカとイノシシの痕跡。東南東へ250m行くと、ここの木にも球果はついていない。今朝、食べられたような球果が落ちていた。これはまずい。東南東へさらに700m進み、4箇所目に着いた。下から見る限り、球果は見られない。木に登って確認することに。木登り道具を使い、地上15mのところまで行くとやっと球果があった。2個採集。樹上からほかを探索すると、球果がついていて登れそうな木が見つかった。今度はその木に登り球果を取る。帰路は、ホシガラスが営巣しそうな樹林を探しながら下った。

得られた球果から種子を取り出し、来月にはいくつかの実験をする予定。発芽特性も見たいけれど、まずはヒメネズミがこの種子を食べるかどうかを調べたい。