2020年8月14日
諏訪圏にあるその渓の名前は前から知っていた。けれど、釣りに入ろうとは思っていなかった、ある文献を読むまでは。2017年に発行された論文によると、この渓のイワナは“ヤマトイワナ”であるという。確かに水系としてはそうだ。
ゲートから林道を歩いて進む。途中、道を降りて来た釣り人とすれ違うが、登山者への擬態が成功しているため、気づかれない。カラスアゲハが多い。20分ほどでY字の分岐。右俣をやろう。
水温は17度と高めだ。1時間と決め、拾い釣りをする。イワナの模様を見るための釣り。魚影はないけれど、要所要所でぱらぱらと釣れる。久しぶりに見る柿色の斑点と崩れたパーマーク。美しい。魚止めの滝まで行き、引き返す。リスの幼獣が渓を横断した。ここが“ヤマトイワナ”なら、あの2箇所もそのはず。来月末までに確認に行けるといいのだけど。
魚釣りをしたいんじゃなくて、毛鉤でイワナを釣りたいだけ。そして毛鉤釣りなら、イワナが釣れなくても良い。