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河床に定位

2021年10月29日

M川にイワナの観察に行く。紅葉の見頃はもう少し先。風があり、ケヤキの種子が飛んでいる。この時期は鳥よりも木に目が向いてしまう。昨年も歩いた支流で、イワナの産卵行動が見られた。脈々と繰り返される営み。来年は水中撮影も試してみたい。夕方、シカの声を聞く。

秋から冬に渓に入ると、夏とは違った木々の様子や風の匂いがあって良い。渓流釣りだけをしていたのでは、イワナの生活史は見えてこない。釣行後のような感覚は、長い時間イワナを観察したから。

ドナマン屋さんでお話を聞くと、この渓は60年前の大雨による水害で、上流には人が住まなくなったという。地形図にある温泉マークのところには、以前は温泉宿があったらしい。そして渓を詰めていくと静岡県に抜ける山道があり、昔は使われていたそうだ。こうやって地域の歴史を直接知るのは楽しく、その道を辿ってみたくもなる。