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面白さは闇、楽しさは悪

2013年10月30日

きょうは友だちと、御坂山地を歩いてきました。晴れ、気温は15度。昨日の雨が雪になったようで、富士山は冬仕様です。登山道に向かう途中、多くの観光客が写真を撮っていました。

御坂トンネルから黒岳を目指します。最初は植林地のなかを通り、何回か沢を飛び越えて進みます。沢沿いにカツラが生えていて、落ちている葉から甘い香りがしました。混交林になると林内は明るく、カエデ類の紅葉を見ながら坂道を登って行きます。途中、ルートを外れて直登する場面もありました。まるで、猛禽類や哺乳類の踏査のよう。ハリガネムシが湿った林床を移動していました。

山の斜面で昼食。ミツバツツジやオオミヤマガマズミ、コアジサイなどの葉が美しく色づいています。山頂ではツチハンミョウ類が歩いていました。山頂付近の紅葉は、見頃までもう少しという感じです。ヒロハヘビノボラズの実を初めて見ました。

この山でも真新しいシカのフンがあり、リョウブなどの樹皮が剥がされています。角研ぎの跡もありました。午後には遠くからシカの声が聞こえ、まさに「奥山に 紅葉踏みわけ 鳴く鹿の〜」のような状況。今回は6時間の山行でお湯を沸かす大きな休憩が2回あったのですが、腰を下ろすことはありませんでした。

下山して街に行くと、平日だからスーツ姿や作業服の同世代の人たちが目に入る。どちらが良い・悪いというものではなく、時間の使いかたや対価の捉えかた、道筋の違いだけで、目的はたぶん同じ。ただ、季節の移ろいを肌で感じられないのは、あまりにも寂しい。