2013年11月17日
富士山へ調査に行く。晴れ、気温マイナス2度。15日に雪が降りやがったので、2合目から調査地まで歩いて行くことに。ヘッドライトをつけて夜明け前の登山道を進む。フクロウの声(さえずりではない)が聞こえた。
標高1900mあたりから雪があり、多いところでは20cmほどの積雪。アトリやイスカの群れが頭上を飛ぶ。僕は林内にいるので彼らの姿が見えないのが残念。16日にここを歩いた人がいたようで、足跡があった。好き者がいるのですね。
雪上にテンとノウサギ、野ネズミなどの足跡。目の前をシカが数頭横切る。ササをかき分けて進む音と、足音が心地良い。明るいうちは。
こんな日の調査はあまり楽しいとは言えないが、自分が選んだことだから、イヤではない。だから、振り返ったときに笑い話にできる。こんな思いをしても、論文やポスターの1行に過ぎない記録だけど、そのデータの集まりは全体を支える重要なものになる。決めたことをきちんとやり遂げるのは、バードウォッチャーと調査・研究をする者との違い。見たものを発表しないことは、「いなかったこと」に等しい。
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