2015年3月8日
家族で安曇野のソバ屋に行った。庭園に関心のある私は庭木を眺めていた。昔は庄屋さんの家だったとのことで、これまでに見たことのないウメやカエデ類の大木があった。マツ類をはじめ、イヌツゲなどもきれいに手入れがされている。そこに、ヒイラギが生えていた。「ヒイラギは老木になるとトゲがなくなる」という図鑑からの知識をひけらかす。胸高直径が15cm以上はあると思われる大木だ。たしかに、トゲ(鋸歯)のない葉がいくつかある。と、ここで疑問に思ったのだけど、ヒイラギのトゲは何のためにあるのだろう。何から何を守っているのだろう。
鋸歯ではないが、ほかにトゲのある木、たとえばカラタチやハリエンジュ、タラノキなども何を守っているのだろうか。また、毒を持つことによって自身を防衛するものもいる。キノコ類の毒は別にして、ドクウツギやドクゼリ、トリカブトなど、彼らの毒の矛先はどこに向けられているのだろう。
生き物を見るときのひとつの視点として、トゲや毒を持っている種類の共通点を探ることが挙げられる。何から何を守るのか。本当に守れているのか、守る必要があるのか。その機構の類似性は、ともすると、私たちの生きる社会で展開されている人と人との“関係”を問い直す手がかりを与えてくれるような気がした。
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