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音のない秋

2015年10月23日

富士山の亜高山帯。晴れ、気温4度。登山道にカラマツの葉がさらさらと落ちてくる。アトリとマヒワが上空を飛ぶ。キバシリの地鳴きが聞こえた。ルリビタキが低木のなかを移動している。

人の気配のない林内を進む。木洩れ日が優しく暖かい。雪が降る前にここを歩いておきたかった。目的の食べ跡や稚樹を見つけ、動物と植物の関係を考えるのが楽しい。静的な空間。直接的な出会いはなかったけれど、そこで起きていることに想いを巡らせる。こうした探索を重ね、認識を深める作業をこの先も続けていくことになる。