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林内の影

2016年9月1日

空気が変わり、季節が進む。時間をつなぐ。昨日から今日へ、昨年から今日へ。

チョウセンゴヨウの種子を貯食するホシガラスが見たくて、八ヶ岳に向かった。標高約2000m、気温は14度でくもり。肌寒い。

草地ではシモツケソウの花が咲いていた。メボソムシクイのさえずりを聞きながら、亜高山帯の針葉樹林を歩く。林床のコケ類の量が多い。ガンコウランの実がなっていた。上空でツバメの声がする。

林内を飛ぶ鳥の影が見え、コメツガの枝に止まるホシガラスを認めた。ふわりと地上に降りる。チョウセンゴヨウの球果を片足で押さえ、強くつつき、取り出した種子を飲み込んでいた。時折、種子を割る音も聞こえるから、いくつかは中身を食べているようだ。

チョウセンゴヨウの種子はゴヨウマツやハイマツのものよりもかなり大きい。飲み込むときは、少し苦しそうに見える。センダンの実を飲み込むヒヨドリのような感じ。チョウセンゴヨウの種子を割るときも、ゴヨウマツやハイマツの場合と同様に、くちばしではさんで割っていた。

tabeato201609