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つるにぶらさがり

2016年12月9日

山梨県の低山帯の冬の里山を歩いた。晴れ。ササ類の葉の表面が凍っており、昨夜の冷え込みが伺える。落ち葉に隠れた歩道を、爪先で探りながら進む。先月末の雪は溶け、日当たりのいい斜面でモズを見つけた。ここは例年、モズの巣がある場所だ。ツグミの声が冬の風景に色をそえる。

雑木林でオオムラサキの幼虫を探し、地面の穴を覗き、巣箱のなかを確認し、羽や木の実が落ちていないか注意し、道々で関心のあることをして行く。丈夫なフジのつるがあればぶらさがり、手頃な下枝のある木があれば登り、斜面を駆け下りる。赤材を割って昆虫を探し、倒木を動かしてモグラのトンネルを確かめる。山での体を使った遊びは感覚を鍛え、着想を促し、つぎのテーマに向かう方向を示してくれることがある。

karahanasou201612