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選択肢の幅

 

2016年12月12日

約10年ぶりに石垣島に行った。12月なのに思ったよりもかなり気温が高く、乾燥している。森林、農耕地、水辺などいろんな場所を回って鳥を探す。植物を見る。九州以北で繁殖する鳥の越冬地をじっさいに歩くのと、メジロ、ヒヨドリ、ハシブトガラスの亜種をよく観察することが目的。

初めて目にする鳥がいくつかいた。いろんな種類の鳥を見ておくことは、種を識別する上でも重要になってくることが理解できた。けれども僕の場合は、その数を増やすことにあまり意味はないだろう。

照葉樹林上を飛ぶサシバ、4種類のムクドリ類が混じる群れ。電線に止まるツバメの小群を見つけた。ツバメはまだ移動するのだろうか。今年生まれの個体で、初列風切の内側4枚ほどを換羽しているものがいた。この時期でもチョウが多くて嬉しい。

石垣島の照葉樹の森を歩いてわかったことは、そこに連鎖の広がりがあること。生命が多く、落葉広葉樹林のような劇的な変化は少ないが、営みが継続的で、複雑で、匂いと音が多くと色が絶えない。選択肢の数が豊富。包まれているようで不安になる。突き放したような厳しさのある、でも優しい、落葉広葉樹林が好きだな。慣れの問題だろうけど。

yaeyamamura201612