2017年5月15日
平地を移動中、ハルゼミの声が聞こえた。山里ではオトコヨウゾメとカマツカの花が咲いている。山梨県北杜市の山地帯の森林の様子を見に出掛けた。標高1400mほどの場所では、やっと木々が芽吹き始めた。まだ林内を見通せる景色のなか、ウグイスカグラ類の花が咲いている。
霧のかかったカラマツ林から、メボソムシクイとコガラのさえずりが聞こえた。トケンも鳴いていて、湿地ではザゼンソウが咲き、タゴガエルの声が聞こえる。ルイヨウボタンの花を見つけると嬉しくなる。透明感のある黄色が美事だ。
ヒタキ科の夏鳥が低木のあいだを動き回り、林道で採食するアカハラの姿を見ながら歩く。春先の、山地帯の人の気配のない森林は初冬のような寂寞に覆われ、煩わしさがない。