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あの尾根の向こうの渓 1

2018年5月12日

富士見町でカッコウが鳴き始めた。家から見える尾根の向こう側にある渓に行く。峠道を進み、源流を確認する。枝沢や水量の多い山だ。ほどよい流れになったところで竿を出す。水温は9.6度、標高1135m。

ヤナギ類の種が飛び、クリンソウが咲いていた。ヤマドリとキジがほぼ同所的に生息している。ズミの花も咲き、エゾハルゼミが鳴いている。青色の石の多い渓の流れを遡行する。きれいなアマゴが何尾か釣れるが、網を使うほどのサイズではない。

初夏の心地良い条件での釣行だったが、それにしてもニホンジカによる下層植生の深刻な食害が目を引く。小さな滝の脇にあったキセキレイの巣の産座のほとんどは、シカの毛で作られていた。帰りにはホトトギスのさえずりを聞き、トチノキとホオノキの花も見た。梅雨入りする前に、行っておきたい渓を思い出した。