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人生の欠片を

2018年7月19日

広く開けた水面にヒシの花が咲く。流れのない穏やかな板の上、凪のただなかは日々を反芻する時間。特段、感じ入ることのない事象を上塗りし、夜を迎える。ヤナギ類の葉に透かして仰いだ月の輪郭がぼやける。どうせ乗るのなら、小さな船のほうが良い。航路を自分で決められるから。たとえ沈んでも。