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霧が凍る

2018年10月14日

乗鞍岳。風が強く、霧が濃い。今年の乗鞍の調査は、本当に天気に恵まれない。この時期の気温2度での強風はきつい。50羽ほどのアトリの群れを見る。今期初。シラタマノキとガンコウランの実が目立つけれど、これから誰が食べるのだろう。ダケカンバはもう落葉している。

実験の経過を確認しつつ、凍えながら歩く。標高2620m付近のハイマツは、ほとんど球果がない。ホシガラスは5羽ほどが貯食行動中。動画を撮影して行動を確認する。標高2750mよりも上は、まだ多くの球果が残っていた。大豊作の年は、こんなに残るのか。球果が多いのでホシガラスも分散気味。

種子の発芽と休眠のスイッチについて、そして定着の成否について、対話のなかからその仕組みを考え、実証する術を決める。新しいことが、また見えてくる。まだまだ気づけていない重要なパーツがあるようだ。探りながら進んでいるときが一番楽しい。