2019年9月1日
乗鞍岳へ。天気が下り坂なので、急ぎで作業を進める。気温は11度。すっかり秋の空気になり、メボソムシクイのさえずりが聞こえるだけ。花もほとんど終わっている。ムシカリの赤い実が目立つ。発芽実験の確認をしつつ、ホシガラスの記録を取る。高山帯の稜線は風が強い。トウヤクリンドウの花の模様が美しい。
今年はまだ、標高2450mのところのハイマツの球果が残っている。きょうは2700m地点までホシガラスが上がっていた。この時期は球果をくわえ、ハイマツ林のなかに入ってしまうことが多い。最大で10羽ほど。ハイマツは並作。イチモンジセセリがいた。
ホシガラスの降下する先に行って待ち伏せ。標高1900m。2羽が山頂方向に向かう。ハイマツの種子を取るには、ここから少なくとも700mは標高を上げないといけないはず(距離は約3km)。空を見ていると、イワツバメの群れが飛んで来た。初列風切を5枚目ぐらいまで換羽しているようだ。中央尾羽も抜けていた。朝、乗鞍高原にいた多数のツバメは、どこをねぐらにしているのだろうか。亜高山帯でミヤマウドと思われるものを見る。
昨年にくらべて雨の多かった夏のおかげで、発芽実験はまずまずの手応え。あとは、調査計画通りの行動記録が得られれば良いのだけど。