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現場感覚

2012年10月2日

きょうも富士山北麓の亜高山帯で鳥類の調査。晴れのちくもり、気温8度。風が冷たい。手袋着用。
暗い林内を歩く。夜明け前に調査地に到着。5時20分ぐらいに薄明るくなってきた。朝霧高原に影富士が映る。ダケカンバ、ウスノキ、ナナカマドの紅葉が見頃。カラマツがまだ紅葉していなので、ダケカンバの黄色とカラマツの緑のコントラスト美しい。

イワヒバリが調査地に降りて来た。パッチでハバチ類の幼虫を食べる。森林限界にシジュウカラが出現。4年目にして初めて見た。ヤマガラは秋になると数羽が見られるけれど、今年は多い印象。メジロが10羽ほどの群れで渡って行く。朝はホウジャク類が飛んでいた。花なんて咲いていないのに。
2009年から見ている調査地の亜高山帯上部(森林限界)の中低木がけっこう生長して樹高が高くなっている。昨年よりも明らかに、地面の見える範囲が少ない。それに今年は、キツツキ類の声もする。日本で唯一、森林限界が上昇している富士山だからできる研究。森林限界が上昇するときの鳥類群集の動態のモニタリング。息の長い活動。どんな鳥が進出・定着し、どこで繁殖し、個体数がどう変化するのか。植物の種類や生長との対応の関係。ささやかな提案です。

 


イワヒバリ