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秋のアシ原

2012年11月18日

三重県の南部で鳥類標識調査。晴れ、午前8時の気温は12度。終日、アシ原で鳥を見る。アシ原のなかを、オオジュリンとアオジが移動している。姿がちらちら見え、時折、セッカが飛び出す。水辺からはクイナ類の声。上空をカワウとマガモが通過。水鳥もゆっくり観察したいところだけど、きょうはアシ原で過ごすので。

ミサゴが舞っていた。それを見ているとノスリとトビが視界に入る。ミカンが収穫の時期で、ヒヨドリの声が絶えない。メジロも多い。サネカズラの実が熟し始めていて、林縁を彩っている。ハマナツメも実をつけていた。ハマナツメやノイバラのトゲは、誰から何を守っているのだろう? アシ原に接している林に入ると、カに刺されてしまった。まだいるのですね。センニンソウの実を初めて見た。イワツバメが飛んでいてくれて嬉しい。姿を見られただけで満足。来た甲斐がある。でも、アシ原の上を飛ぶのはちょっと似合わないな。

日没が近づくと、オオジュリンやアオジ、ホオジロやタヒバリなどがアシ原に降下して行く。そこがねぐらなんだろうけど、どのような基準で選んでいるのだろうか。イタチもいるのに。

秋の渡りの時期のアシ原は、どんな鳥がいるかわからない楽しさがある。しかし、この環境は開発されやすい場所のひとつだ。なにがどのくらいいるのか、どう利用しているのか、わからないうちになくなっていく。とても“地味”だけど、失われる前に記録を残しておきたいと思っています。

 

ハマナツメの枝先で採食をするメジロ