Skip to content

農地の納屋

2013年1月9日

山梨県都留市の農耕地。晴れ、日差しが暖かい。とくに目的があったわけではないのだけど、農地を散策。“住民として”ゆっくり見て廻るのはこれが最後だろうなという気持ち。

先月から、ハシブトガラスとハシボソガラスのディスプレイ鳴きを目にする。ヒヨドリが群れで飛んでいたりして、まるで秋のよう。シメやアオジ、モズはいるけどジョウビタキは不在。セキレイ類3種は、なぜかセグロセキレイが少ない。小鳥の警戒声が聞こえ、見上げるとツミが飛んでいた。

カヤネズミの巣を2つ発見。こんなに狭い面積の草地に巣があるとは。周りは道路と水田。カヤネズミの巣が、ここに残された草地の価値を知らせてくれる。まだいると。

水路を見るとその流れを辿ってみたくなるように、農地にある納屋の中身が気になる。その収納に心惹かれる。人間の営みが見えるからだろうか。暮らしの知恵、ワザ、工夫。それらが失われないうちに、記録しておきたいと思う。使われるから美しいモノ。ツタに覆われ、朽ち果てる納屋は、アシ原に遷移する休耕田のようなもの。モズのはやにえを探すが見つからない。

水掛菜の畑にタヒバリが降りて、地面をついばむ。スズメとカワラヒワの群れ。人に伝えるための、自分の言葉を探す。